宮田村の山ぶどうワイン04年産樽熟成「紫輝」が完成
宮田村の特産品山ぶどうワイン「紫輝」(しき)の04年産樽熟成タイプの完成発表会が11日、醸造する村内の本坊酒造信州工場で開かれた。駆けつけた日本ソムリエ協会常務理事の高野豊さんは「ブドウの良さが分かる。将来性のあるワイン」と好評価。上伊那各地の酒販店で882本限定で発売するが、村内ではワイン文化をさらに定着させようと新たな動きも出ている。
昨年秋に収獲した山ぶどうを7カ月間、3種類のオーク樽で熟成。例年よりも寝かす期間を1カ月ほど伸ばすなど、改良も施した。
藤野公宏工場長は「従来に比べ酸味と渋みが増し、樽の香りもついて本格的に仕上がった」と説明する。
発表会には村内14戸の栽培農家、村、商工会、農協などの関係者約30人が出席。全員で試飲したが「最高」と、栽培農家も納得の表情を浮かべた。
山ぶどうワインにかねてから関心を寄せている高野さんは「将来を見据えて、村全体にワイン文化を定着させることが大切」とも呼びかけた。
関係者でつくる中央アルプス山ぶどうの里づくり推進会議は23日、高野さんを村民会館に招き、料理を組み合わせたワインの楽しみ方の講演会を開く。
村飲食店組合に参加を呼びかけたほか、一般の参加も自由。同会議事務局の村産業課は「地域食材の活用なども提案してもらい、ワイン文化を定着させたい」と期待を寄せる。
樽熟成の価格は1本2625円(税込み)。講演会は午後2時からで参加無料。問い合わせは村産業課85・5864、本坊酒造85・4633まで。