伊那市、女性の海外研修事業を廃止
伊那市は本年度から、女性の海外研修制度を廃止する。市では、95年から研修に取り組んできたが、近年は参加希望者が減少。また、2年前からは研修補助額の上限を20万円から10万円へと減額していた。
同制度は、環境、福祉など、さまざま分野で先進的に取り組む外国に女性を派遣し、そこで学んだものを地域づくりに役立ててもらうために始まった取り組みで、11年で53人が研修に参加してきた。多い年には一度に8人を派遣したこともあったが、気軽に海外に行けるようになったことを背景に、近年の参加者は減少。「さまざまな制約のある市の研修制度をあえて活用して海外に行こうとする人が減ってきたのでは」と担当者は話す。
研修参加者のOBでつくるレディーバート(平沢羊子会長)は、引き続き存続していくが、退会希望者が出てきたり、活動に対する認識差が生じるなどしており、組織の見直しを図っていく。