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県最古、最大の慈梨(ツーリー)たわわに

戦前各地で栽培、今はほとんどない、幻の中国梨

県最古、最大の慈梨(ツーリー)たわわに

 1912年(明治45年)に中国から渡来し、県内外で栽培されたが、戦後、ほとんど切られてしまった中国梨「慈梨(ツーリー)」-。飯島町本郷の桃沢晴香園(桃沢匡行園主)では、幻の梨、慈梨の巨木が今年も収穫の季節を迎えている。
 樹齢80年余、幹周2・2メートル、枝張は南北15・5メートル、東西15・7メートルと県最古で最大の巨木。全国的に見ても、これほどの巨木は極まれ。1個500グラム前後の大きな実を千個余り実らせている。
 実は短びん型で、肉質は粗いが香りがよいのが特徴。未熟果は渋味があるが、完熟すると甘みと酸味のバランスがよく食味がいい。
 先代の桃沢匡勝さんが25年に約20本定植し、東京市場に千ケースを出荷しシェア7割を占めたが、戦後、売れなくなり、同園も1本を残し、全て切り、樹種転換した。
 桃沢さんは「花は品がよく、最高にきれい。実はなんともいえないいい香りがする」と話す。

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