【おもしろかっぱ館館長 小平容大さん】
駒ケ根市赤穂北割二区
第4代のかっぱ館館長を務める。かっぱにちなんだ陶芸や水墨画講座のほか、昆虫の観察、天体の観測などの各種の講座の企画・運営を精力的にこなす一方で、持ち前の穏やかな物腰で来館者に展示物の解説をしている。
「元気に楽しくやっています。やりたいことを思い通りにできることが楽しいですね」
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貧しい農家に長男として生まれ、姉と2人の妹に囲まれて育った。
「女の子たちとゴム跳びや石蹴りをして遊ぶことが多かったですね。ほかの男の子がするような運動はあまり好きではなかったな」
赤穂高校卒業と同時に駒ケ根市役所に就職。中でも福祉畑には通算11年間籍を置いた。
「福祉の仕事は性格に合っていたし、好きでした。市役所の仕事は本来定められた規則通りにやるべきものだが、市民の相談を受けた時などには住民サービスの原点を考え、直感で判断して仕事をした。そうしたやり方でも結果として人のためになりましたからね。だから周りの人たちからは、市役所の人にしてはユニークだ、公務員の良くないイメージがない竏窒ネどとよく言われたものです」
その後、赤穂公民館の主事を6年務めた。社会教育に携わる中で、福祉にもある意味で通じていると感じた。
「ノーマライゼーションという言葉がある。すべての人が住み慣れた地域で人として尊重され、普通の生活を送れることこそがノーマル(正常)であり、望ましい社会だ竏窒ニする考え方ですが、そこに到達できていない人を手助けするのが福祉であり、社会教育。ノーマライゼーションを目指す地域、ぬくもりのある地域づくりを目標にして仕事をしました」
市民課長を最後に市役所を退職し、03年4月にかっぱ館へ。
「今までの仕事の総決算という感じです。かっぱはきれいな水に住むというが、みんなに自然を好きになってもらい、自然の中で生かされていることに気づくような環境教育の手伝いができたらいいなと思ってやっています」
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「容大」は「大きな心でゆるす」という意味を込めて名付けられたものだという。
「そんな人間に少しでも近づけるよう、これからも努力していきたいですね」
(白鳥文男)