【「アルプホルン駒ケ根」代表 福沢勇次さん】
心を癒す音色に魅せられた上伊那在住の男女9人でつくるアルプホルン駒ケ根。今年4月に発足し、千畳敷での中央アルプス開山祭でデビューを飾った。牧歌的な響きが高原のさわやかなイメージに合うためか、あちこちのイベントに引っ張りだこだ。
「今年になってもう13回も演奏している。うれしいんだけど、演奏には最低5人ぐらいは必要だから、それぞれ都合をつけるのがけっこう大変になってきてね。できればこれから20人ぐらいまで増やしたいんだ。興味のある人はぜひ一緒にやりましょう」
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5年前、大桑村でアルプホルンを演奏しているのをテレビで偶然見た。
「音も魅力的だったけど、聞けば楽器は演奏者一人ひとりが自分で作るんだっていうじゃないか。日曜大工は趣味でやっていたし、工芸が好きだったこともあってどうしてもアルプホルンを作ってみたくなってね。毎週土日曜日に木曽まで通って、教えてもらいながら夢中で作った」
ところが、ようやく出来上がった自分だけの楽器だが、いざ吹いてみても音が出ない竏秩B
「中学の時にトランペットをちょっといじったことがあるくらいで楽器はやったことなかったからね。いろいろと工夫してやっと音が出た時はうれしかったな」
だが、周りにアルプホルンを持っている人などいるはずもなく、独りだけの練習にもだんだん飽きて、しばらく放ったらかしになっていた。
ある時、駒ケ根市民吹奏楽団のホルン奏者ら数人がアルプホルンに興味を持ち、自分たちにも教えてくれ竏窒ニ言ってきた。
「さすがに楽器に慣れている人たちだから上達は早い。たちまちうまくなったね。楽器の作り方は教えたけど今度は自分が演奏を教えてもらうことになったよ」(笑)
5人で同好会をつくり、大桑村のグループと合同でイベントで演奏しながら、独立に備えて腕を磨いてきた。
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「アルプホルンは一つ一つが手作りだから音色は微妙に違う。全員の音が和音になって響き合うと本当に気持ちが良いね。魅力はね、ああいう音だから割と気楽に吹けることかな。聴く方も堅苦しくならないのがいい」
「日本中のアルプホルンのグループを集めて中央アルプスをバックに演奏できたら素晴らしいと思いませんか。そんなイベントをやってみたい。いや、夢なんかじゃなくて、そのうちにやれると思いますよ」
(白鳥文男)
問い合わせは福沢さん(TEL83・2282)へ。