伊那市狐島で豪快に幻想的に振りまんど
各地で、地元住民に帰省した人たちを加えて、にぎやかにお盆行事が展開されている。
伊那市の狐島分館(宮下勇分館長)などは15日夜、近くの天竜川漁業組合漁業会館前の道路で、お盆の伝統行事「振りまんど(万灯)」をした。地域の大人から子供まで約60人が集まり、麦わらを束ねたまんどに火をつけ、頭上で勢いよく振り回した。川端には、いくつもの灯火が並び、幻想的な光景が広がった。
狐島では、明治の終わりころから続いている。近年は、お盆中の「迎えまんど」と「送りまんど」を一度にまとめ、子供たちの花火大会と一緒にしている。
まんどは約60基を準備した。9カ所に並んだ地元住民たちが、ラッパの合図と共に、一斉に回し始めた。小さな子供たちは父親と一緒に、火の玉を回す豪快な体験を喜んでいた。
周りからは「大きく回せ」「縄が燃えちぎれるくらいまで回すのがだいご味」などと、ようしゃのないアドバイスが飛んだ。
周囲から厄除けのために参加を進められた女性(36)は「火が付くと以外に重く感じた。その後は快感だった」と少し興奮ぎみに話した。