伊那谷ねっと

サイトマップ ニュース検索
284/(日)

ニュース

劇団「伊那舞台」

劇団「伊那舞台」

 「おはようございまーす」。午後7時半、メンバーが元気よくあいさつしながら、次々とけいこ場に集まってくる。
 上伊那の劇団「伊那舞台」の第3回公演が11月に迫っている。けいこは最終段階。演出するメンバーから役者にせりふの表現方法や動きなどに指示が飛ぶ。
 今回、挑戦するのは喜劇「BIGBIZ竏昼{原木材危機一髪」(後藤ひろひと作)。木材問屋「宮原木材」の事務所が舞台となる。宮原木材社員の結城が主人公。悪友・健三が会社にかかってきた電話を勝手に取ってしまい、宮原木材を危機に直面させる。宮原木材はどうなってしまうのか…。上演時間は1時間半余。
 「演劇のおもしろさを知ってほしい」と喜劇を選び、1月から活動を開始した。台本の読み合わせ、役者の配役、照明や音響の準備、チケット販売と着々と準備をこなしている。
 ほとんどが仕事を持ちながらの活動。残業が入るなどメンバーの時間を合わせるのが大変という。
 本番が近づき、けいこは午後10時まで続く。「順調な仕上がり」だが、お客さんにお金を出して見てもらう意識を持ち、よりいい舞台を目指す。
 「普段の生活から少し離れ、楽しんでほしい」と来場を呼びかけ「やっている自分たちも楽しみたい」と心待ちにしている。
 劇団は04年12月に発足。メンバーは、伊那市、南箕輪村の大学生を含む10縲・0代の12人。演劇をしていた人、観劇の経験すらなかった人など演劇経験はさまざまで、職業も、年齢も異なる。裏方を希望して入った人もいる。「楽しむこと」が前提で、飲み会も大好き。演劇を通し、人とのコミュニケーションも取れるようになった。
 05年3月の上伊那高校演劇部合同発表会に、社会人劇団として参加したのを皮切りに、年1回のペースで公演している。
 滝沢絵実代表(23)=伊那市西箕輪=は「演劇には、力を合わせて自分たちの手で1つのものを作り上げる達成感がある。客の反応も返ってくる。『楽しかったよ』の言葉がうれしい」と「ここ」は自分の居場所のような大事なポジションを占めている。
 上伊那は演劇が盛んな地域。まだ駆け出したばかりの劇団だが「自分たちの色を出していきたい」と地域の芸術文化の発展に貢献しようと考えている。
 ◇ ◇
 公演の開演時間は11月11日午後7時と12日午後3時半(開場はいずれも開演30分前)で、南箕輪村民センターを会場に開く。
 入場料は前売り券500円、当日券700円。
 問い合わせは、伊那舞台(TEL080・3508・1831)へ。
 メンバーは随時、募集中。
 (湯沢康江)

前のページに戻る 一覧に戻る