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矮松芳栄さん(43)

お世話係(相談員)として、中川村北組

矮松芳栄さん(43)

 10月1日、中川村田島のショッピングセンターチャオ2階にオープンした中川村つどいの広場「バンビーニ」の相談員に就任した。「つどいの広場」は主に入園前の児童とその保護者を対象にした施設。乳幼児を気がねなく、安全に遊ばせることができ、親子の交流や育児に対する相談、お母さん同士のおしゃべりを通じて、日頃のストレスをためないようにすることが狙い。
 「私自身が子どもが小さかった頃、あればいいなと思っていた施設。くつろいだ雰囲気の中で、お母さん同士が和やかに、おしゃべりしたり、情報交換し『今度また、ここで会えるといいね』などと話しているのを聞くと、いい施設が出来て良かったと思った」
 愛知県豊川市生まれ。大学卒業後、24歳で結婚、茅野市に暮らした。現在、高校1年を頭に3人の息子を持つ。「上2人の育児中は核家族で近くに親せきもなく、自分が歯医者に通う時や家族が病気の時、子どもを預けられる人がなく、健康な子どもを病院に連れていかなくてはならなかったことが1番困った。ちょっと見てくれる人が欲しいと切実に思った」と振り返る。この思いが後に託児ボランティア「森のこびと」の立ち上げの原動力になった。
 飯島町に移転したのは13年前。茅野市から中央道で豊川市に帰省する時、伊那谷の風景を見て「家がぽつんぽつんと立ち、隣近所がギュウギュウしていない。こんな所に住みたいと漠然と思っていた」
 夫の独立で飯島町に移転、2年半暮らして中川村に。住んで見て「自然がいっぱいある、好い所に住めて、幸せ」と満足そう。
 保育サポーターになろうと、養成講座を受講したのは03年。「自分が子育て中に気軽に預けられる所が欲しかった。預かる側に立って、お役に立ちたい。何よりも子どもが好きで子どもとかかわりたいという気持ちが強かった」とか。
 一緒に講座を受講した仲間4人で04年2月、託児グループ「森のこびと」を立ち上げた。その後、後輩4人も加わり、8人で運営。「0歳から小学生までの託児、保育園のお迎えなど、最初は需要が少なかったが、徐々に利用が増えてきた」。先進的な駒ケ根市のファミリーサポート「ぐりとぐら」に入会し、ノウハウを学んだ。そのうちに「仕事として子どもに関わりたい」と保育士を志し、資格取得して、2年間、喬木村の保育園に勤務、未満児・年少児を担当した「家庭で子どもを育てることと、集団保育とは違いが大きい子育ての経験だけではカバーできないことを痛感した」。
 つどいの広場の相談員の公募があり、応募し採用になった。
 「周りが大人だけの子どもにとって、この場所での子ども同士のやり取りは貴重な体験。子育てはしばしば、孤独感に陥る。ここで気楽におしゃべりをして、ほっとした、気が楽になったと言ってもらえればうれしい。子育てはひとりでなく、みんなでするもの。人が生きている上での土台をつくる大切な乳幼児期の親子と関わらせていただけるこの仕事に、大きな責任とやりがいを感じている」と話す。夫と3人の息子、義父母の7人暮らし。バンビーニは午前10時30分縲恁゚後3時30分、水曜日休館、詳細は(TEL88・3201)(大口国江)

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