多自然川づくりアドバイザー助言 豪雨災害復旧へ
大学教授ら研究者でつくる「多自然川づくりアドバイザー」による、7月豪雨災害の諏訪湖・天竜川上流域被災個所の視察が、31日あった。激甚災害対策特別緊急事業などで本格復旧に取り掛かる、国土交通省天竜川上流河川事務所などは、良好な河川環境、景観の保全の面から助言を受け、詳細設計に反映していく。
国交省などは、短期間に大規模な河川整備をすることになる本格復旧に向け、生物・生態系の専門家から提言を受けるため調査を依頼。この日は、吉田利男信州大学名誉教授、藤田光一国土技術政策総合研究所河川環境研究室長ら4人の同アドバイザーが諏訪湖周辺や伊那市、辰野町の6河川、9個所を視察した。
箕輪町松島北島の天竜川堤防決壊場所では、国交省の関係者が復旧工事の工法などを説明=写真。解説を受けた吉田教授は「生物面では大きな変化はないと思われる。河川の形状を保ち、河川敷内の樹木を伐採しなければ、ほぼ現状通りになる」と提言していた。