旭日双光章(金融業功労)
渋谷敦士さん
アルプス中央信用金庫理事長
駒ケ根市赤穂市場割
2001年の黄綬褒章(中小企業金融功労)受章に続き、2度目の栄誉。
「まさか再び天皇陛下に拝謁できるとは。ひとえに地域や取引先、職員の皆さんの協力のおかげです」
赤穂高校卒業後、赤穂信用金庫の前身赤穂信用組合の創立に先立って51年に創立事務所に入所した。
「何の予備知識もないまま、いきなり創立にかかわる大変な仕事をさせられた。出資者を募って町中を歩き回り、寝るのは毎晩12時すぎ。その時の苦労で養われた根性が今の自分に生きているような気がしますね」
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最も思い出深い出来事に「つれてってカード」の考案を挙げる。
「本当に良いアイデアだった。先進的な取り組みとして全国から講演依頼が殺到し、視察も相次いだものでした。何よりうれしいのは地域の金融機関として商店街の活性化に協力できたことですね」
赤穂信金理事長在職時には伊那信金との合併に中心的にかかわった。
合併には反対の声も多かったというが「自分たちが生き残るためでなく、上伊那の経済を確立するための合併だ」と強い信念で説得に当たった。
「合併後も企業文化の違いがあって軌道に乗せるのは大変だった」が、一時落ち込んでいた経営内容も改善。結果的に大成功に導いた。
「経営も安定してきたし、早くバトンを渡して若い人に任せたい。後は健康管理を兼ねてゆっくりゴルフでもやりたいですね」