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旭日双光章(保健衛生功労)
春日衛さん(77)

歯科医、元上伊那歯科医師会会長
駒ケ根市北町

旭日双光章(保健衛生功労)<br>春日衛さん(77)

 歯科医を志したのは高校生当時。
 「二男だったからいずれ家を出て独立しなきゃならなかった。だから手に職をつけたいと思ってね」
 日本歯科医学専門学校(現日本歯科大)を卒業後、静岡県浜松市の叔父の歯科医院や駒ケ根市の昭和病院などで3年あまり実地経験を積み、浜松で医院を開業したが55年、結婚を機に生家のある駒ケ根に転居、開業した。
 「当時は歯科医の数が少なくてね。でも患者の方は今より多いくらいだった。だから朝8時から夜10時すぎまで診療。加えてその後で技工をする毎日だった。寝るのはいつも午前さまだったよ」と懐かしそうに振り返る。
 89年に胃がん、今年膀胱がんを手術した。
 「ずっと忙しいまま夢中でやってきたが、やはり自分が健康でないと良い仕事はできないね」としみじみと話す。
 ◇ ◇
 中沢小、赤穂高の校医を務め、県学校保健会、日本学校歯科医会から表彰。上伊那歯科医師会では73年から2年間、会長を務めた。
 3人の息子も3人とも歯科医。それぞれ東京、伊那市、駒ケ根市で医院を開いている。
 「今の設備はすごいね。とても使いこなせないよ。昔はレントゲンだってなかったくらいだから今とは大違い。でもね、歯の治療は経験がものをいうこともあるんですよ。早く息子たちにまかせて隠居したいと思うこともあるが、まあ元気なうちは仕事をしていきたいですね」

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