地元の山を守ろう
富県 松くい虫被害防止作業受託に準備
松くい虫被害のまん延を深刻に考える伊那市の富県地区(布袋昭区長会長)は10日、自分たちの山は自分たちの手で守ろう竏窒ニ、有志約20人が伐倒くん蒸処理習得のため、市が開いた処理見学会に参加した。市は住民委託について、区の受け入れ体制が整った後、検討していきたいとしている。
富県は本年度、松くい虫被害の勉強会(富県グリーンツーリズム主催)で、伐倒くん蒸処理がまん延を防ぐ即効性があると学び、市に作業委託を働き掛けてきた。布袋区長会長会長は「処理をスピード化しなければ手遅れになる。富県の豊かな自然を自分たちで守っていきたい」と話している。
しかし、住民の気負いを受ける市だが、処理を委託する体制は万全とはいえない。
現在、市内で発生した松くい虫被害の処理は、上伊那森林組合に委託しているが、単独予算だけでははかどっていないのが現状。
県へ補助金の申請はしているが本年、来年度の見通しは立っていないという。
森林組合は民間委託について「現在は発注されたものは計画的に取り組めているが、一度に大量の発注があると、通常の仕事にも負担が出る。組合だけでは対応は難しい」とも話している。