ハッチョウトンボ中間報告会
アジアイトトンボなど3種を新たに確認 合計30種
ハッチョウトンボの生息地として知られる伊那市富県新山の「トンボの楽園」生息調査の中間報告会が11日、市役所であった。本年の調査で3種を追加、合計30種になった。
新たに加わったのはアジアイトトンボ、オオヤマトンボ、コフキトンボ。
市は05年から、日本蜻蛉(とんぼ)学会長の枝重夫さん=松本市=に生息調査を委託。本年は6縲・月にかけ、現地を訪れた。
枝さんは指標昆虫であるハッチョウトンボやムカシトンボをはじめ、ルリイトトンボ、オツネントンボなどの写真をスクリーンに映し出し、名前の由来を交えながら、羽化や産卵などの生態を説明。「オオシオカラトンボのしっぽの先はひしゃくのようになっていて、水をはね上げて産卵する」など興味深い話に、集まった地域住民約30人が聞き入った。
流水性のトンボは調査していないため、市内で「60種はいるのではないか」という。
主催者の一つである新山山野草等保護育成会の北原重利委員長は「市民の協力を得ながら生息地を守り、後世に残していきたい」と話した。
会場には、トンボの標本なども展示された。