大芝高原松くい虫予防対策
樹幹注入実施の方針
南箕輪村は17日、大芝高原の立木調査結果を村議会経済常任委員会に中間報告し、唐木一直村長が松くい虫予防対策として本年度から4年間かけて年間1千万円の予算で500本から600本を目安に薬剤の樹幹注入をする方針を示した。12月議会に本年度分として約1200万円の対策費の計上を予定する。
村は、9月議会に上程した松くい虫予防対策の大芝高原立木調査委託料190万円の補正予算の可決を受け、専門家に調査を依頼した。
中間報告によると、調査対象は大芝高原102ヘクタールにある赤松1万3297本。98・74%は問題がなく、「悪い木」「枯死木」は47本だった。松くい虫は確認されていないが、広域農道や中央高速道路があるため、伊那市まで北上してきた松くい虫が早い段階で広がる可能性があると指摘。47本の速やかな伐倒、「森林との共生を重視すべき森林」とし、区域によっては「多様な森林であることが望ましい」と樹種転換の提案もあった。
村の今後の対応は、枯死木など47本すべてを伐倒し、今年から4年間で全体の約20%の赤松に樹幹注入する。対象は樹齢80年の木、広域農道沿いや都市公園部分を集中的にする。12月議会に計上を予定する補正予算約1200万円は樹幹注入や伐倒処理費。一部区域の広葉樹への転換も検討する。
唐木村長は、「早めの対応が必要と判断した。大芝の赤松は残していきたい。無くなったら大芝高原の価値が無くなる」と話した。