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権兵衛トンネル開通後初の防災訓練

伊那・木曽関係機関連携密に

権兵衛トンネル開通後初の防災訓練

 伊那谷と木曽谷を結ぶ国道361号「伊那木曽連絡道路」権兵衛トンネル(約4・5キロ)で22日、開通後初めての防災訓練があった。両地域の警察や消防、建設事務所から約90人が参加し、非常時における相互の体制を確認、連携を密にした。
 伊那側から約300メートル地点で、乗用車がトラックに追突され、対向車線の乗用車と衝突し、対向の乗用車はトンネル壁面に衝突。両乗用車の運転手が重傷を負った。さらに、衝突によって両乗用車から漏れた燃料に引火して車両火災が発生した竏窒ニの想定。情報伝達、救急救助、消火、車両排除など7項目にわたって訓練した。
 トンネル内に備える押しボタン式通報装置や火災探知機の作動によって、両側から消防車などが進入。油圧式救助器具を使って、車内に閉じ込められた運転手を救出したり、ポンプ車や消火栓などで消火にあたるなど迅速に対応した。
 講評で、伊那消防組合消防本部・伊那消防署の早川正行署長は「これから冬場を迎え、吹雪や道路の凍結などによって災害の発生が高まる。有事には訓練の成果を発揮できるよう連携を強めたい」、伊那警察署の小嶋惣逸署長は「それぞれが連携して一体となり、効果的に行うことが大事だ」と述べた。
 トンネルは24時間の監視装置、避難通路、火災検知器、排煙設備などの防災設備が整い、非常時に備えている。
 有事には、トンネル内に設置してある非常電話や押ボタン式通報装置などで警察署や消防署に通報。建設事務所など関係機関に情報が流れ、坑内スピーカーやトンネル出入り口の情報板に表示される。開通からこれまで、交通事故や災害の発生はないが、非常電話の使用は車両の故障など5件ある。

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