上新山に木製えん堤を設置
土砂流出の防止に効果あり
伊那市富県上新山の湧(ゆう)水路に23日、木製えん堤1基を設けた。04年度から数えて3基目で、土砂流出の防止などを図る。
えん堤は大雨の際、土砂や流木を留め、木の間から水が流れる仕組み。以前は大雨が降ると、農業用水路に土砂がたまり、いざらいに労力を使っていたが、木製のえん堤を設けたところ、9割の土砂をせき止める効果があったという。周辺はザゼンソウやミズバショウの群生地で、保護・育成も兼ねている。事業費は65万円(うちコモンズ支援金約23万円)。
作業には、新山土地改良区や新山山野草等保護育成委員会のメンバー、県・市職員約40人が参加。
えん堤は、昨年のえん堤から下流約10メートルに設置。カラマツやヒノキ、クリなど地元産(民有林)の間伐材を使い、長さ2メートルに切りそろえた間伐材を川幅4メートルのU字型の湧水路に一段ずつ積み上げた。針金で固定し、高さ2・5メートルの土留めを築いた。
地域住民は「一帯を散策できる環境になれば」と期待した。
また、ハッチョウトンボが生息する「トンボの楽園」周辺の草刈りもした。