【記者室】官製談合に身に覚えは?
福島、和歌山、宮崎各県の知事が官製談合の疑いで相次いで逮捕される異例の事態になっている。地位を利用して利をむさぼるとは言語道断だ竏窒ニ民間人は憤るのだが、自治体の関係者の感覚は一般とはかなりズレているようだ▼全国のどんな小さな市町村といえども公共工事は必ずあり、過去の入札で身に覚えのある関係者も多いことだろう。「談合は必要悪。生き残るためには天下りの受け入れやわいろは仕方ない」などと口を滑らす業者もあるが、公共工事の場合、動く金は税金だということを忘れてもらっては困る▼長年の慣習で罪の意識が麻痺しているに違いない。法整備のさらなる強化が求められるが、より重い罰則を課さなければ談合はなくならないだろう。(白鳥文男)