・ス西山山麓・スを観光エリアに
宮田村商工会役員は9日夕、清水靖夫村長ら村理事者との懇談会を開いた。双方ともに観光が村の活性化につながると意見が一致。広域農道西側の通称・ス西山山麓・スを観光エリアとして長期的ビジョンで整備したい考えも話し合い、事務レベル段階から協議を始めていこうと確認した。
西山山麓は太田切川をはさんで対岸の駒ケ根高原に隣接。村の総合公園ふれあい広場、本坊酒造、宮田観光ホテルなどが点在し、駒ケ岳の入口でもあるが、エリアとしての観光誘客は現状では進んでいない。
懇談で清水村長は「駒ケ根高原に訪れた客を引っ張る経営戦略が必要。各産業みんなが参加し、里山の整備管理も含め豊かな環境・資源を活かしたい」と説明。
駒ケ根高原を含めた一体的なエリアとして、誘客を図れるよう検討したいとも話した。
以前から観光エリアとしての活用が望まれてきた同山麓。4年前には住民有志が「四季の里構想」を立ち上げ、拠点施設の研究なども進めたが、村の支援など諸問題もあり、検討が中断した経緯もある。
一方で最近になって、ふれあい広場に近いマウンテンバイク場跡地に、菓子製造業が観光面にも配慮する形で工場を進出させる計画があがり、情勢にも変化が出始めている。
これらの事情も総括して、前林善一商工会長は「今までの色々な検討が頓挫してきた原因を考え、村と一緒に精査して取りかかりたい」と言及した。
実施主体、資金など難題が山積するが、今後は官民が協働して構想をふくらませ、意欲ある賛同者を募っていく考えだ。