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県議選伊那市区・現職2氏出馬表明、準備着々

 統一地方選の県議選伊那市区は、合併に伴って旧高遠町と長谷村が選挙区に加わった。定数はこれまで通り2のまま。今のところ、昨年の知事選で村井仁知事を支援した現職2氏が出馬を表明しているのみ。ほかに表立った動きは見られないが、前回選の次点者が依然として態度を明らかにしていないだけに、選挙戦は微妙なところだ。
 現職は、木下茂人氏(71)=緑のフォーラム、美篶=と、向山公人氏(64)=政信会、西町。昨年11月初旬までに2氏ともに立候補する意思を正式に表明し、着々と東部地区にも支持層を広げて、浸透を図っている。
 木下氏は10月下旬、後援会拡大役員会で「県政は課題が山積している」と指摘した上で、「議員と行政経験のある村井知事とは、議会と行政が車の両輪である重要さに共通の認識をもつことができ、お役に立てると考える」と、4選を目指す意思を表明。「不器用な人間だが誠実を旨として、これまでの経験を生かし、円熟味のある活動をしたい」と決意を示した。
 3選を目指す向山氏は「積み残しとなっている重要課題の解決に向けたい」と意欲をみせる。また、権兵衛トンネルの開通や市町村合併で、新市のまちづくりも「ここ1、2年が将来に向けた方向付けをする大事なとき」と強調し、「間違いのない道筋をつけるために県とのパイプ役になり、地域間格差のない均衡ある県土づくりに取り組みたい」と訴える。
 商工業者や町部の支持が厚い向山氏は、東部地区でも各後援会支部役員が決まり「骨格はできた」と、これから本格的に動きだす構え。一方、3期連続のトップ当選を果たしている木下氏は旧伊那市区の自慢の組織力に加え、「会員がまだ完全とはいかない」が、すでに数回に及んで懇談し、後援会支部を確立しつつある東部地区の上乗せが固く、一歩リードした格好となっている。
 前回選では、田中康夫前知事の支持派が候補者の一本化を逃し、票を分け合った形で、新人2氏が現職の前に敗退。次点だった若林敏明氏(51)は今県議選への出馬は未だ「白紙」とするに留まっている。
 共産党上伊那地区委員会は「今のところ立てる予定はない」。民主党第5区総支部も「独自候補の擁立は考えていない」が、若林氏について「改革の突破口として有力。党推薦でなくとも応援体制を作りたい」と出馬に期待している。

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