羽広の獅子舞
2頭の獅子が舞い合わせることで全国的にも珍しいとされている「羽広の獅子舞」が14日早朝、伊那市西箕輪羽広地区であった。出発点となる羽広観音仲仙寺では、雄雌2頭の獅子が舞い合わせを披露。訪れた見物人の目を楽しませた=写真。
家内安全や五穀豊穣などを願う羽広の獅子舞は、同地区で400年近く引き継がれている小正月の伝統行事。仲仙寺より南地区が雄獅子、北地区が雌獅子を操っており、舞い合わせの後、1頭ずつに分かれて各地区の個人宅でも舞を披露して歩く。「剣の舞」「豊穣の舞」など5つの舞で構成されており、派手な動きが多い雄獅子に比べ、雌獅子はゆっくりとした動きが多いという。
日の昇らない寒い時間帯であるにも関わらず、2頭の舞を一目みようと地域住民やアマチュアカメラマンなどが大勢駆けつけ、舞に見入っていた。
羽広獅子舞保存会の城取誠会長は「今年は雄と雌の息も合っていて、よい舞だったと思う」と話していた。