「秋葉街道」観光資源に
「発掘調査隊」ほぼ全経路を確定
伊那市長谷を南北に貫く古道、秋葉街道の復活を目指している「秋葉街道発掘調査隊」の活動で、ほぼ全経路が明らかになった。16日夜あった会合で、メンバーや元文化財専門委員らが、確認し合って道筋を断定し、観光資源として活用していくことで意見をまとめた。
調査はこれまで、古文書や絵図と照らし合わせたり、点在する道標や石碑などをたどったりしながら道筋を結びつけてきた。道路改良やダム建設などによって手がかりがないなど、不明確な個所も多かったが、元文化財専門委員らの協力を得ておおよそを確定するに至った。
会合では、観光資源としての活用について、湖底に水没している非持から溝口、黒河内の一部は、代替えルートとして国道を使うことを決めた。今後は2月下旬に、街道の姿をとどめる個所を中心に、やぶの刈り払いや道跡をつけるなど、本格的な整備に入る。
来年度は復元した街道のポイントに案内板を設置する予定。街道から地域の名所に誘致するために、街道に沿った地域マップの作成も考えている。
秋葉街道は江戸中期以降、静岡県の秋葉神社参詣に使われた道。長谷地区景観策定委員会が古道の復元による周辺部の景観づくり構想を立て、昨年2月に調査隊を組織し、道筋を探ってきた。