05衆院選 衆院選きょう公示
小泉式構造改革に上伊那の審判は?
第44回衆院選は30日公示される。長野5区は県伊那合同庁舎で午前8時30分から立候補届けの受け付けが始まり、11日の投票日に向け熱戦の火ぶたが切って落とされる。
長野5区では、加藤学(36)=民主・新人、三沢好夫(61)=共産・新人、宮下一郎(47)=自民・前職窶狽フ3氏(50音順)が立候補を予定している。
加藤氏は、午前9時から飯田市JR飯田駅前のアイパークで第一声。30日は飯田・下伊那を中心に遊説し、上伊那に入るのは31日以降になる。
三沢氏は午前8時50分から伊那市の駅前ビル「いなっせ」北側のコミュニティー広場で第一声。伊那市、南箕輪村、箕輪町、辰野町を回った後、夕方には宮田方面へ。
宮下氏は午前8時10分から、伊那市上牧の選対本部事務所で出陣式。伊那市を遊説した後、南箕輪村、箕輪町、辰野町を回り、午後3時頃から宮田村、駒ヶ根市、飯島町、中川村に足を向ける。
郵政民営化法案の参院での否決から解散・総選挙に突入した第44回衆院選。「政府の郵政民営化案を地域の視点から修正させた」(宮下氏)1年生議員としての実績を押し出しながら、「小さな政府を目指す小泉式構造改革を止めさせるな」とする前職宮下氏に対して、「政権交代なくして真の改革なし。世襲ではない公募の候補を代表に」と訴える加藤氏、「自民も民主も庶民泣かせの政治の根本は同じ。増税・医療年金改悪・憲法改悪にストップを」とする三沢氏がどれだけ票を伸ばすかが注目される。
宮下氏は初当選した前回選挙では、実父の元厚生大臣宮下創平氏の後援会組織をそのまま引き継ぐ形で勝利したが、今回はそこから脱皮し、青壮年層を中心に自らの選挙地盤をどのように固め、拡大するかが課題。
加藤氏は、民主党の候補者選定が遅れたため、序盤の知名度不足が課題。前回03年では、5区の比例区の票では、民主党が自民党を5300票以上上回っていたこともあり、連合の全面的協力を得て、「顔と名前をどこまで知ってもらえるか」がカギを握る。
三沢氏は、自民対民主の二大政党制ムードが作られていることに疑問を投げかけ、米国に追随する大企業優先の政治ではなく、生活者の暮らしと福祉を守る政治のためには、共産党が「確かな野党」として飛躍することが重要と訴えている。
5区の有権者は6月2日現在で29万4380人。12日間の選挙戦の後に、小泉式構造改革にどのような審判が下るかが注目される。