県小水力利用推進協議会を設立へ
11日 伊那でシンポジウム
県小水力利用推進協議会が10日、立ち上がる。地球温暖化対策として、自然エネルギーを活用した小水力発電の普及を図り、循環型社会の構築を目指す。
05年、全国規模の小水力利用推進協議会が設立され、県単位で設立の動きが出始めている。県は全国3番目。
発起人の一人で、伊那谷自然エネルギー研究会の小沢陽一会長=伊那市=は「地球温暖化は待ったなしの問題で、新エネルギーを推進しなければならない。メンバー同士の情報ネットワーク機能を果たしながら、小水力を県内に普及させたい」と地域振興策につなげたいとする。
協議会では、産学官の連携を持ち、小水力の利用にかかわる調査研究、情報収集、利用の啓発活動などの事業を展開する。
県内で小水力に取り組む伊那市、須坂市、小諸市などのグループのメンバーを中心に、30人ほどで設立するが、今後、賛同する会員(個人、団体、賛助会員)を募っていく。
自然エネルギーは、太陽光、バイオマス、風力などあるが、水力は効率が良く、既存の用水路を活用することができる。市内では長谷など3カ所に小水力発電機を取り付け、街路灯に活用している。
マイクロ発電機の購入には100万円ほどがかかるため「伊那谷ブランド」として200ワットで20万円程度の試作品を開発したいと考えている。
設立総会は10日、長野市で開催。11日午後1時半から、伊那市役所1階多目的ホールでシンポジウムがある。
シンポジウムは、水辺空間の保全などを目的としたリバーフロント整備センター理事長竹村公太郎さんの基調講演「水車の21世紀の日本文明」、パネルディスカッション「地産地消のエネルギー竏衷ャ水力の可能性について」。
参加費は無料。資料代は800円(希望者)。
シンポジウムに先立ち、伊那市や辰野町で小水力発電の見学会もある。
問い合わせは、小沢さん(TEL72・2921)へ。