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2611/(火)

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箕輪町木下長寿クラブコーラス部

箕輪町木下長寿クラブコーラス部

 若々しい歌声が響く。歌集を手に、周囲の人が関心するほどの声量で、童謡唱歌を歌う。
 2000年、箕輪町長寿クラブ連合会の女性部総会の発表で、木下長寿クラブは3つのコーラスグループを作って歌った。3グループが個々に活動していたが、翌01年にコーラス部として一つになった。最初は18人だった仲間も年々増え、今は56人になっている。
 例会は木下公民館で毎月1回。毎回40人を超える仲間が集まり、1時間20分ほど練習に励む。地元木下の魅力が詰まった「木下讃歌」をまず歌い、それから童謡唱歌、抒情歌を歌う。歌集「心のうた 日本抒情歌」から、月や季節にあった曲を選び、10曲近くを練習する。歌うだけでなく、曲ができたきっかけや背景などのエピソードも学ぶ。
 練習後は床に丸くなって座り、各自が持参した湯飲みでお茶を飲みながら歓談する。この茶話会も、楽しみの一つになっている。
 町内の長寿クラブでコーラス部があるのは木下のみ。発足5年目には、上伊那郡長寿クラブ連合会の表彰を受け、伊那市生涯学習センターで歌ったこともある。
 長寿クラブ、区、公民館などの行事でステージに立つ機会も多く、「忙しいくらい」に活動している。例えば公民館の文化祭は秋に開くため、秋の歌を中心にするなど皆で選曲し、歌声を響かせる。
 「歌の好きな人ばっかり。趣味を持つことはいいことだし、歌うことは健康のためにもいいと言われる。家に居たら声は出せないけど、ここに来ると何もかも忘れて楽しんでいる」と唐沢照子部長はいう。
 「昔覚えた歌だから、歌っているうちに思い出したりして懐かしい」「一月に一度だけ、楽しんでやらせてもらっている」。例会に「バスに乗って“通勤”してくる」という人もいるほどで、歌と茶話会と仲間に会うことを楽しみに、活動を続けている。
 以前は2階の部屋で練習していたが、区が1階の和室にじゅうたんを敷き、パイプいすを用意。電子ピアノも購入して、活動しやすいように支援した。
 女性のみのコーラス部だが、相談役を務める松本日出男さんは、「とにかく声が若くて、熱心で、皆関心している。友愛の気持ちがあるから、続いているんだね」という。
 ステージを見た人から、こんな提案があった。「せっかく上手に歌ってるのに、何か皆で巻いたりしたらいいのでは」。これからは、そろいのスカーフを巻いて、ステージに立つ。(村上裕子)

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