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【Cafe Ohnoオーナー大野昌彦さん】

駒ケ根市赤穂中割

【Cafe Ohnoオーナー大野昌彦さん】

 「本物のコーヒーのおいしさを味わってもらいたい」竏秩B思いを込めて1杯ずつ、1杯ずつ、心を込めて丁寧にいれる。
 「いろいろと研究しましたが、やはりネルドリップが一番ですね。多少利益を削ってでも味の良さを優先したコーヒーを提供しています。いれ方の詳細は秘密ですが…」
 もともとコーヒーへの特別なこだわりはなかったが、10年前、ふと興味を持って受けてみた個人指導で初めて本物の味を知って感動した。
 「それまでは苦いだけというイメージしかなかったが、先生のいれたコーヒーはまったく違った。酸味と苦味が絶妙に調和し、さらに程よいコクがある竏酎f晴らしい味でした。あの感動がなかったら今こうして店を開くこともなかったんです」
 ◇ ◇
 静岡県生まれ。運輸省(現国土交通省)で港湾整備の仕事に長く携わってきた。港のある都市を転々とする暮らしだったためか、美しい山の眺望に魅せられ、3年前に駒ケ根市に自宅を建てた。だが家族を置いて自分は単身赴任の二重生活。2年間続けたが、週末しか家族と過ごせないことへの不満が高まり、いつかできたらいいと考えていたコーヒー店を始めることを決断。昨年3月、思い切って退職した。
 「経済的には多少不安定になるが一緒に暮らせる方がよい、と家族も納得してくれました」
 全日本コーヒー商工組合連合会などが行う検定試験に挑戦して合格、コーヒーインストラクターの認定を受けるなど1年間かけて準備を進め、今年2月18日、念願のカフェを赤穂高校近くの伊南バイパス沿いにオープンした。
 ◇ ◇
 使うコーヒーには徹底的にこだわった。寒い駒ケ根の気候に合わせてブレンドしたという特製。クッキー、サンドイッチ、チーズケーキなどもコーヒーの味を損なわないものを厳選した。
 「チョコレートケーキもメニューに考えていたんですが、強い味がコーヒーと一緒に味わうのに適当でないと思ってやめました」
 こじんまりとしたイメージの外観と落ち着いた雰囲気の内装のためか、女性の一人客も多いという。
 エプロンの下には常にワイシャツとネクタイ。「あまりラフな格好だとお客さんに気持ちが伝わらない気がして…」と服装にも細やかな気配りを見せる。
 「おいしいと言ってくれるひとことが何より。飲み残したお客さんは今まで一人もいないし、お代わりをしてくれる人がいたりすると本当にうれしくなる。人との出会いや会話も楽しいし、店を始めて良かった」
 (白鳥文男)
 午前7時30分縲恁゚後4時。午前10時まではモーニングサービスも。問い合わせはTEL81・4843へ。

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