JR宮田駅前に・ス名水・ス湧出
地元の力結集、「気軽にのど潤して」
宮田村のJR宮田駅前の広場「輪苑」に、アルプスの大地がはぐくんだ天然水が湧出(ゆうしゅつ)した。広場を整備する住民の熱意に近くの企業が共鳴、支援し、全面的な地域の力によって掘り当てた。地下47メートルに眠っていた手付かずの水は豊富で、検査でも“名水”のお墨付き。3日には住民ら関係者約30人の出席で供用開始を祝ったが「飲んで親しんでもらい、駅前の活性に役立てたい」と期待を寄せている。
駅周辺の住民でつくる「一輪の会」が、寂しかった駅前を千株以上の花で四季を彩る広場に再生させたのが昨年5月。
近くに工場がある日本発条は、その住民の姿に賛同し、善意を寄せ、同会は飲み水や花を管理するために必要な井戸をボーリングして掘った。
たどりついた水はおいしいとされる中性値が強く、広場内に常時コンコンとわき出て誰でも自由に飲用可能。
「輪条の泉」と命名したが、同会の小沢常明代表は「活動の輪が広がり、地域の力になってきた。駅前は多くの利用者があり、気軽に広場に立ち寄ってもらい、のども潤してもらえれば」と話す。