信大伊藤精吾教授の最終講義
森林風致計画学などを専門とする伊藤精吾教授の退職記念講演会が3日、南箕輪村の信州大学農学部キャンパスであった。集まった在校生やOBなどに対し伊藤教授は、自身が取り組んできた研究の軌跡を語った=写真。
森林の美しさや快適さを考える風致林施業などの分野で活躍してきた伊藤教授はこの日、「森林風致・風景・造園の研究の軌跡」をテーマとして森林風致研究の変遷を3期に分けて説明。90年代には、都市部での自然環境ニーズの高まる一方、農村部でも地域振興の切り札として放置していた人工林を自然休養利用の場として整備する関心が高まったことなど示した。
会場に駆けつけたOBからは「『一つのものを謙虚な目で見続けていく姿勢が必要なのではないか』という言葉が印象的だった」などという話もあり、ともに過ごした日々を懐かしんでいた。