針供養
古針を供養しと裁縫の上達を願う「針供養」が8日、伊那市の常円寺であった。上伊那の和裁士ら約50人が集まり、コンニャクに針を刺しながら役目を終えた針に感謝した=写真。上伊那和裁連盟(竹入良子会長)主催。
針供養は全国各地で開かれる伝統行事の一つ。1年の間に使用していて折れたり曲がったりした針を集め、供養する。
日本和裁士会上伊那地区(橋爪エイ子区長)との共催で行う同会の針供養は40年近く続いている。従来は2月8日に行ってきたが、高齢化した会員らに配慮して6年前から温かくなる3月8日に開くようになった。
参列者は着物のえりにまち針刺して前に進み、焼香の時に祭壇に置いてあるコンニャクにその針を刺す。豆腐やコンニャクなど、柔らかいものに刺すことで針をねぎらうほか、この日一日は針の使用を謹むこととなっている。
供養を終えた古針は、同寺院にある針塚に収める。