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県環境保全研究所 公開セミナー

 県環境保全研究所は3日、伊那市の県伊那合同庁舎で、同所員の研究成果を地域住民に紹介するための公開セミナーを開いた。上伊那を中心とした約80人が参加し、報告者6人が県内の外来生物の現状や対策などについて発表した=写真。
 毎年恒例のセミナーで、本年は「信州の自然に今起きていること」と題し、伊那市と大町市の2会場で実施。各会場の地域の特色にあった研究課題をテーマに、所員らがそれぞれ報告している。
 伊那会場では、県内で指定された外来生物である鳥類のソウシチョウや、中央アルプスに繁殖する希少植物のコマウスユキソウなどの現状をテーマに語った。
 同研究所自然環境部の須賀丈さんは、トマトなどの施設栽培作物の送粉者として輸入してきた外来昆虫のセイヨウオオマルハナバチが及ぼす生態系への影響について発表。「競争力が強く、一部の地域で在来のマルハナバチを衰退さることもある」などとスライドを使って説明した。
 「信州は日本では北海道とならぶマルハナバチの生息適地。ほかにも北方系の在来種が希少種として遺存していて、こういった貴重な生態系を守るための対策が必要」と訴えた。

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