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【春の高校伊那駅伝】新コースになって

新・旧コースの違いは

【春の高校伊那駅伝】新コースになって

 男子30回、新伊那市誕生を記念した新コースは、前回までと総距離、区間数は同じだが、区間距離やアップダウンの条件が変化。初回とあって終盤までの勝負の行方は分からず、選手起用する監督らにとっても難しいコースとなった。
 男子コースは、3区(9・2キロ)、4区(9・1キロ)の両エース区間を設け、各校とも両区にエース級選手の起用が余儀なくなった。3区は終盤にある高低差約40メートルの上り坂がランナーらを苦しめ、最短距離の最終区もきつい上りが最後に待ち受けた。
 女子は、1区に前回約1・5キロの上りがあったが、今回は5・9キロの最長区間に変るも下りが続き走りやすい区間となった。しかし、比較的フラットだった2縲・区の間はアップダウンの大きなコースに変った。
 2年連続、4回目の男子総合優勝に佐久長聖を導いた両角速監督(40)は、男子コースを「前回は強い選手が3人いればよかったが今回は総合力が試される」と評価。「前のコースの方が選手起用がしやすかったが、冬場の選手強化の位置付けの大会としてはチーム全体のトレーニング成果が試せるよい場になった」と語る。

【春の高校伊那駅伝】新コースになって

 これまでの郊外にある農道を利用した旧コースは、応援場所が限られていた。駅伝を地域おこしにつなげたい竏窒ニの声もあり、節目となった今回、中心市街地と昨年3月に合併した高遠町を通るコースに変更が決まった。
 中心商店街では、地元商店街の各事業団でつくる市商店街活性化イベント委員会が商店街のコース上にPRのタペストリーや横断幕を大会前から飾り付け始めた。当日は、セントラルパークに大型モニターでレース展開を放映、出店も立ち並び大会を盛り上げた。
 坂下商工会は独自に横断幕やパンジーを植えた鉢を沿道に設置した。活動に取り組んだ同会事務局の天野雅勝さん(59)は「駅伝をきっかけに街中に人が集まれば商店街の活性化につながると思う。高校生ランナーがさわやかな風を一緒に運んでくれた。商店街の目玉イベントになっていってほしい」と願っている。
 新コースの設置を喜ぶ人は多く、ナイスロード沿いでは美篶区などが上田市の「信州上田常田凧の会」に依頼し、連だこなどを上げて応援した。市内7個所の応援場では各地元の太鼓グループが演奏。高遠町の「高遠太鼓保存会」代表の高嶋運吉さん(58)は「こういったイベントが増えれば地域おこしにつながる」と気合を込めてばちを握った。
 春の高校伊那駅伝を創設した一人の長野陸協の城田忠承理事長(66)=駒ヶ根市赤穂=は「市街地などを利用することで選手たちも多くの応援に勇気付けられたと思う。コースの細かい修正もしなければならないが、段々と皆さんに理解してもらい一人でも多くの応援が増えれば」と期待した。

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