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配食ボランティアグループ
伊那市長谷
あつもり

配食ボランティアグループ<br>伊那市長谷<br>あつもり

 旧長谷村が一人暮らしのお年寄りを対象として97年から提供してきた配食サービス「やすらぎ弁当」の調理ボランティアをしてきた。配食サービスは月2回。それを地区内の女性17人が2グループに分かれて、月に1回ずつ調理する。
 「作ったことのないメニューなんかもあったから、ここで覚えたのをうちに帰って作ってみたりもしてね」「自分たちの勉強にもなったね」と口々に語る。
 メンバーが作った弁当には手紙ボランティアの人たちが書いた手紙が添えられ、配達ボランティアグループ「みつばち」によってお年寄りの家に届けられる。
 ◇ ◇
 「家でも(食事を)作っているし、何かできないかねえ」と、子育てを終えた仲間数人で始めた活動だったが、年を重ねるごとに1人、2人と増え、宅配も月2回行えるようになった。
 毎回栄養士の作成した献立に従い、さまざまなメニューを調理する。最初は作り方が分からないものもあったが、それぞれが家でやっている方法を参考にしながらアレンジ。「こういう風にすりゃあいいかねえ」「そうだね」そんなやりとりをしながら調理するのは楽しかった。
 お年寄りに食べてもらうものだから竏窒ニ、味付けも濃くなり過ぎないように配慮。「量が多い」という声があれば、それを参考にして調節した。そんな女性たちの愛情が弁当の隠し味となっていた。
 だからこそ、栄養バランスに不安を感じている一人暮らしのお年寄りにも好評で、「おいしかった」とアンケートに書いてくれることも多かった。
 調理の後に残りものをつまみながら世間話をするのも楽しみの一つ。
 「作っている間は話せないけど、がんばって作った後にお茶を飲みながら話すのが楽しくてね」と笑う。
 ◇ ◇
 この4月から市内統一の「あじさい弁当」に移行するため、10年に及ぶ活動にピリオドを打つが、一抹の寂しさを感じずにはいられない。
 「協力し合って楽しみながら作ってくることができた。せっかくいい仲間ができたのだから、これからも何かの形でグループを残していきたいね」

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