県議選 伊那市区 まちの声
村井県政に対して「是々非々」とする現職2人と「どちらかといえば支持しない」とする新人一人が選挙戦を繰り広げている伊那市区だが、村井県政のこの半年について有権者は「分からない」と大半が答えており、具体的な変化を感じられないというのが現状のようだ。 しかし、「県民の声を聞いてくれる分良い」(長谷黒河内・農業・男性・71)「田中県政に比べて一方的でない」(長谷溝口・自営業・61歳)などといった点を評価する人も多く、今後への期待も込めて「支持」「どちらかといえば支持」と回答する人が多い。
公共事業に対する姿勢については見方が分かれる。「賛成。これまでの6年は何の取り組みもなく、停滞していたが、これからは災害対策などもやってほしい」(西箕輪・農業・女性・77歳)、「知事が代わるたびに動きがあることはどうかと思うが、地元の人が望んでいて県民益となるなら仕方がない」(伊那部・調理師・男性・30歳)と支持する声もあるが「よくは分からないが、箱物ばかりつくろうとしている気がする」(公務員・女性・25歳)など、現状ではその効果を計りかねている有権者も多い。
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投票する候補については、旧伊那市区の有権者と今回から伊那市区に加わった高遠、長谷地区の有権者の間には、今回選に寄せる思いに違いがあるようだ。
旧伊那市区の場合「田舎なので地域的なつながりで決めた。普段から付き合いのある人」(西春近・会社員・男性・50歳)、「政治に前向きで、実行力のある人」(西箕輪・女性・農業・77)など、地縁的なつながりを重視したり候補者の姿勢に共鳴して投票する候補を決める有権者がほとんど。
高遠、長谷地区でも新しい候補者をしっかりと見極めて投票しようとする有権者もいるが、「選ぶ候補がいないので自分の関係する人に入れざるを得ない」(西高遠・女性・自営業・50代)など、見ず知らずの候補者に票を投じることに不満を感じる有権者もいる。
現職2人は両地区で早くからあいさつ回りを始め、磐石な基盤づくりに励んできたが、両地区では「本当に自分たちの地域のことを考えてくれるのだろうか」と一歩離れたところから懐疑的に今回の候補者を見ている有権者もいる。また「もっと底辺の気持ち、意見をくみ取ってほしい。本当なら地元から出てくれる人がいれば」(西高遠・自営業・男性・58)と、地域の実情に精通した地元候補を求める声は根強い。