ボランティア研究集会
第1回伊那市ボランティア研究集会が10日、伊那公民館であった=写真。市内の小中学校教諭・PTA、民生委員ら約230人が集まり「地域の絆で子どもを守ろう!苦しむ親子をみんなで包もう!」と題したシンポジウムで、虐待児の現状を知り、これから何に取り組んでいけばよいかを考えた。
シンポジウムは、児童養護施設たかずやの里の鹿野博愛施設長、伊那署生活安全課の西沢忠篤課長、市子育て支援課の原武志課長ら3人がシンポジストを務めた。
鹿野施設長は、現在の同施設の定員40人のうち6割以上が親に虐待を受けた利用者である竏窒ニし、虐待児が増加していることを強調。「親子関係が持てなかった子どもはきちんとした人間関係がきずけないと感じる。子どもに責任はないのだが」と話した。
西沢課長は、昨年、県下で発生した児童虐待認知件数のうち10歳以下の被害者が全体の63・9%を占めることから「低年齢化が進む」と現状を説明し、原課長は「援助、支援を必要とする児童や家庭を見守るため、関係者の情報提供や子育て支援機関の市民周知を図らなければ」などと今後の取り組みを紹介した。
集会は、地域住民が高齢者、障害者、子どもと互いに尊重しながら、安心と信頼のある市を創り上げていく目的。旧伊那市で毎年テーマを変えて開いていたが3市町村合併後初めての開催のため初回とした。