地域福祉推進セミナー
地域福祉活動計画のあり方について考える「地域福祉推進セミナー」が15日、伊那市の生涯学習センターであった。関係者約100人が参加し、住民主体の地域福祉のあり方について考えた。伊那市社会福祉協議会主催。
社会福祉法に基づく地域福祉計画を実施するため、市社協では住民一人ひとりの活動目標などを具体的に示した地域福祉活動計画の策定しようとしている。セミナーはそれに先駆けて開催しているもので、講師には住民流福祉総合研究所の木原孝久所長を迎えた。
木原さんは「災害時の逃げ遅れを一人も見逃さないためには近所同士の助け合いが最も大切」とし、こうした関係づくりは孤独死や空き巣被害防止にも有効であることを示した。しかし、介護保険法の導入により「福祉はプロのサービス」という概念が定着した結果、災害時に最も近隣住民の支援を必要とする要支援者ほど近隣住民との関係が希薄になっている現状を指摘。要支援者一人ひとりに対して何人の近隣住民が実際に支援してくれるかを示す「支援者マップ」は支援者を明らかにするだけでなく、支援者がいない要支援者を発見することにもつながることなどを語った。