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同族のつながり守り続け、・ス平澤牧・ス氏神祀る祝殿で神事

同族のつながり守り続け、・ス平澤牧・ス氏神祀る祝殿で神事

 宮田村内には同族を意味する「牧(まき)」のつながりを今も大切に守り続け、年に1度は集まって神事をする光景がみられる。そのうち平澤(沢)姓30数戸でつくる「平澤牧」は15日、南割区の本家近くに祀る祝殿(いわいでん)で例祭を行った。
 平澤姓は南割区、新田区を中心に点在。老朽化した祝殿を2000年に改築するなど、一族の・ス氏神・スを本家、分家が力をあわせて守っている。
 毎年4月15日の例祭は負担の少ない週末催行へと変更したが、年番制により5家族ほどが交代で神事を行っている。
 この日も朝から祝殿の周辺をを清掃し、のぼり旗を掲げて準備万端。正午から2礼2拍手の神事を行い、美味しい食事と酒を酌み交わし、一族の親睦を深めた。
 現在平澤牧と同様に祝殿が健在なのは、北割区の牧田牧、中越区の伊藤牧、大田切区の飯島牧、田中牧など。
 その他にも数戸から10数戸の血縁が「牧」を守っているケースも少なくない。
 村教育委員会の小池孝文化財主任は「昔の農村は血縁一族の支えなしでは暮らしていけなかった。助け合う同じ仲間として「牧」は必要不可欠だった存在」と説明する。
 地域の支え合いの原点ともいえる「牧」。平澤牧を構成する本家の平澤毅さんは「一族全員が集まるのは難しいが、血のつながる同じ仲間。今後も何かと協力していきたい」と話す。

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