チェコの大学講師、母校宮田中で特別授業
欧州中部に位置するチェコ共和国のカレル大学国際関係学部で講師を務める細田尚志さん(35)が19日、母校の宮田村宮田中学校を訪れ、1年生に特別授業を行った。高い芸術性を育む同国の豊かな風土を紹介。歴史的に近隣の大国に翻弄(ほんろう)されながらも、力強く生き抜いてきた人々の一端にふれ「(自分と違う価値観の人を)排除するのではなく、受け容れる心が大切。相手の立場を考えられる人になって」とエールを送った。
研究調査のために来日中の細田さんは、チェコ日本大使館のイレナ・ヴィシニョフスカーさん(28)と来校。一緒に教えた。
300年もの間、占領状態にあったチェコの歴史を説明。現在は自動車産業などが発展し、EU(欧州連合)加盟など政情安定していると話した。
日本と同じく四季がある豊かな環境、建築遺産も数多い首都プラハ、そこに暮らす人々の様子を写真で紹介。
世界的な芸術家、スポーツ選手などを多数輩出している・スお国柄・スにもふれた。
イレナさんの発声で、公用語のチェコ語も紹介。こんにちはを意味する「ドブリーデン」など教えた。
生徒たちは熱心に耳と目を傾け、日本との・ス違い・スを実感。
細田さんは・ス違い・スについて、生徒を取り巻く一般社会にも通じるものとして取り挙げ、異なる価値観や個性を受容できる思いやりの精神が大切と説明。「読書は色々な立場の人をイメージするトレーニングになる」ともアドバイスした。
細田さんは宮田村大久保区出身で1987年に同中卒業。5年前に外務省の専門調査員としてチェコに渡り、現在は大学講師として研究を続けている。