信州大学農学部で派遣型高度人材育成協同プラン「長寿長野を支える機能性食品の開発人材養成」の成果発表会
南箕輪村の信州大学農学部が地元企業と連携して進めてきた派遣型高度人材育成協同プラン「長寿長野を支える機能性食品の開発人材養成」の成果発表会が20日、同学部であった。プロジェクトに参加した3人の修士課程1年生が研修内容を報告=写真。大学の中では体験できないさまざまな事柄から習得した成果を示した。
文部科学省の06年度採択事業として昨年9月からスタートした同プロジェクトは、地元企業での研修を通して技術以外の企業活動を経験させるとともに経営感覚を併せ持った広い視野の機能性食品高度技術者の育成を目指す取り組み。
本年度は、伊那市の伊那食品工業と駒ヶ根市の養命酒製造の協力を得て、3人の学生を10月から12月にかけて派遣。研修の中で企業理念の習得や商品の販売促進の企画・実践、マーケットリサーチに基づく商品企画などに取り組んだ。
養命酒製造でオリジナル製品の販売促進企画などを経験した後藤裕亮さんは、商品の内容や味、飲み方が客に対して十分伝わっていない現状を認識。オリジナルカクテルの提案や商品を説明するディスプレイの設置により、売り場全体の雰囲気を作り、販売率を上昇させた取り組みを紹介した。最後に「自分から行動して企画する力がついたと思う。ものを売ることの難しさ、売れた時の楽しさを知った」と感想を語った。
学生を受け入れた企業関係者からは「今の企業は『考えて行動する』ということを求めている。それを体得してくれ、人生の中でかけがえのないものを得たのではないかと思う」などと話していた。