村戦没者慰霊祭、平和の祈り「絶対に風化させない」
宮田村の戦没者慰霊祭は26日、村民会館で開いた。村社協の催行で、太平洋戦争で家族を失った遺族ら約80人が参列。多くの犠牲のうえに平和が成り立っていることをかみしめ、愚かな戦争の経験を風化させないと改めて英霊に誓った。
清水靖夫村長は戦後62年が経過した今も世界では紛争やテロが絶えないことにふれ「再び悲しみを繰り返さないよう、福祉国家の建設にまい進する」とあいさつ。
春日要村遺族会長は牛山敬司上伊那遺族会長からのメッセージを代読し、国民の平和ボケに危機感を現しながら「悲惨な戦禍を伝えることが我々の責務。唯一の被爆国として、声を大にして核廃絶も訴えなければ」と語気を強くした。
太田利美村遺族会副会長も、戦争体験の風化を懸念。「二度と戦争をおこさない世の中をつくるのが我々の役割」と呼びかけた。
参加者全員で献花。悲惨な記憶を過去に置き去りにせず、戦没者が身を持って教えてくれた命の尊さを見つめ直した。