オーストリッチの肉以外の利用用途を模索
ダチョウ皮のソファー完成
オーストリッチ皮のソファーはいかが竏秩B伊那市西箕輪の有賀建具店(有賀恵一社長)と高森町の皮革関連創作会社・高森電子(原正秋社長)がオーストリッチ(ダチョウ)の皮を使って共同製作したソファーがこのほど完成した=写真。現在同ソファーは東京都日本橋の大手百貨店・高島屋で5月8日まで開かれている長野県フェアに出品しており、購入希望者から注文を募るほか、インターネット販売などをしていく予定だ。
上伊那では96年に信州大学農学部を事務局とする「信州ダチョウ研究会」(伊那市)が発足。ダチョウの繁殖技術の確立、処理加工施設の整備が進められる中、上伊那農業協同組合(JA上伊那)、伊那商工会議所、上伊那地方事務所などが連携しながら精肉の消費拡大に努めてきた。
しかし、肉の流通だけでは経営が成立しないという課題もあり、皮や羽などの加工品開発や販売についても検討。オーストリッチの生産者、皮加工会社、建具店、販売会社などに参加してもらい、オーストリッチの皮を使ったソファーの試作品を製作してきた。
ソファーの大きさは幅1メートル60センチ、高さ85センチ、奥行き70センチほど。背もたれ部分と座面にオーストリッチの皮で作ったクッションを使用しており、鳥特有の斑(はん)点模様が特徴。木材に使用したニセアカシアと合う柔らかな黄色で染色した。
デザインを担当した有賀建具店の小島浩さんは「普段は木だけを使っているけど、皮が入っているので豪華」と話す。
有賀建具店では今後もオーストリッチ製品の開発を検討していきたいとしている。
ソファーの問い合わせは有賀建具店(TEL73・2870)へ。