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保科正之生誕記念講演会

保科正之生誕記念講演会

 伊那市観光協会がNHKの大河ドラマ化を目指して署名活動を進めている保科正之公の生誕396年記念講演会が29日、伊那市高遠城址の高遠閣であった。伊那市のふるさと大使で直木賞作家の中村彰彦さんが「名君 保科正之と武士道の精神」を演題に講演=写真。約250人が集まり、保科正之が目指した当時の政治と武士道について学んだ。
 中村さんは「保科正之が磐石な重みを持って慕われる理由は素晴らしい政治をしたから」と語り、徳川3代将軍・家光の弟でありながらおごる所がなかった人柄や高遠3万石の藩主として民のための政治に取り組んだことを解説。家光の死後は11歳という若さで将軍になった家綱の補佐役として、取り潰しの緩和や殉死の禁止、大名証人制度の廃止などに取り組み、社会の不安定要素や理人情な制度是正に努めたほか、会津藩主としては収穫した米の一部を貯めておき、飢饉の時に貸し出す「社倉法」という飢饉対策を打ち出したことを紹介。
 豊作の場合は2割の利息を付けて返済するようになっているが、不況だった場合は返さなくてよい制度となっており、こうした取り組みの結果として会津人口は増加し、国力の増強につながったことなどを説明した。

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