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「Beauty-美しきもの」に十五代片岡仁左衛門さんが歌舞伎の観客役で特別出演

大鹿歌舞伎公演に合わせ初めて来村

「Beauty-美しきもの」に十五代片岡仁左衛門さんが歌舞伎の観客役で特別出演

 飯島町在住の後藤俊夫監督(67)がメガホンを取る「Beauty-美しきもの」の春ロケが始まり2日、大鹿村大河原の交流センターで、半次の村歌舞伎引退公演の観客シーンを6カット撮影、地元エキストラに混じって、十五代片岡仁衛門さんが村人として、特別出演し、拍手をしたり、声掛けするなど映画を盛り上げた。
 片岡さんは3日の大鹿歌舞伎春公演に合わせて、初めて村に訪れた。
 撮影は主人公半次が友への鎮魂の思いと、歌舞伎人生の締めくくりにと、渾身の力を振り絞って踊る「天竜恋飛沫」。食い入るように見入る観客、戦傷で不自由になった足がからみ、はかまが脱げてしまう、笑いながらも「最後まで踊れ」と励ます観客。幕が下りる:感動のラストシーン。
 観客の1人を演じた片岡さんは「拍手は短めに。普通がいい、あまり芝居してはだめ」など、周りのエキストラに演技指導もしていた。
 撮影終了後、後藤監督、片岡仁左衛門さん、主役の片岡孝太郎さん、片岡愛之助さんの4人を囲み記者会見。
 後藤監督は「大鹿歌舞伎を絶賛した片岡十三世につながる孝太郎さん、愛之助さんに出演していただき、満足している。バックには伊那谷の紅葉、雪、グリーンと3シーズンをぜい沢に入れた」と話した。
 片岡仁左衛門さんは「反戦や伝統・歴史を重んじ、心豊かな人を育てたいという思いが伝わる作品。美しい自然、温かい人情、都会では失ってしまった昔の日本の良さがここには残っている」と感想を。
 半次役の孝太郎さんは「いつもは女形だが、映画の中で立役、19歳から80代まで演技でき楽しい。半次は心が美しい、本当の意味でいい男」と役柄に触れた。
 愛之助さんは「村の自然に触れ、子供のころを思い出した。この映画を成功させようと、地域全体の熱い思いが伝わってくる」と述べた。

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