労働条件など実態調査結果上伊那地区概況
南信労政事務所はこのほど、06年に実施した労働条件などの実態調査結果上伊那地区概況を公表した。
調査対象は建設、製造、運輸、卸・小売、飲食店、金融・保険、サービスの各業種に属する常用労働者5人以上の民間事業所のうち、一定の方法で抽出した766事業所で、期日は06年7月31日現在(労働日数、労働時間数、賃金は06年7月1日縲・月31日の1カ月間)。雇用形態や年齢、勤続年数な平均月間賃金額、06年4月分初任給額など調査したところ、38パーセントに当たる291事業所(労働者数5580人)から回答を得た。
それによると、上伊那の推計労働者数は3万5386人。産業別では製造業が2万904人、建設業の5479、サービス業の4957人となっており、製造業従事者が全体の59パーセントを占めている。
年齢別では男女とも50代の労働者が最も多く、次いで40歳代、30歳代となっている。
平均月間労働日数は県平均より0・6日少ない21・2日。会社規模が大きいほど労働日数が少なくなる傾向にある。
所定内実労働時間は163・9時間と県平均の167・2時間を下回っているが、最も長い製造業は180・1時間となっている。逆に最も短いのはサービス業の165時間。
平均月間賃金は県平均より9539円高い31万7905円。男女別では男性が35万9797円、女性が22万698円で男性の賃金は県平均を上回る一方、女性は県平均を6701円下回っている。産業別では金融・保険業の平均月間賃金額が最も高く37万6367円、次いで建設業の33万7158円となっている。
パートタイム労働者の平均年齢は48・7歳で女性労働者の55・7パーセントを占める。平均月間所定内労働時間数は一般労働者より35・4時間少ない128・5時間、賃金額は11万7109円。
06年4月の新規学卒者平均初任給額は男性で高校卒、大学卒(事務系)、女性で高校卒、高専短大卒がそれぞれ県平均を下回った。また、07年4月分の見込み額では男性大学卒(事務系)が県平均を下回っているが、ほかは県平均を上回っている。