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第3回長野県食と農業振興審議会上伊那地区部会

第3回長野県食と農業振興審議会上伊那地区部会

 第3回長野県食と農業振興審議会上伊那地区部会が17日、伊那市の県伊那合同庁舎であった。事務局は2012年を目標年とした上伊那の生産努力目標案や発展方向骨子、振興方策の素案などをたたき台として提示。生産額目標は基準年とする05年より3パーセント減の235億8千万円となっているなど、農業振興への思いとは裏腹に現状維持で手一杯の状況にある厳しさが浮き彫りとなった=写真。
 たたき台は県目標から上伊那分として割り当てられている生産努力目標と上伊那の現状、今後の振興方針などを加味して算出。現在上伊那の主力品目である水稲は、消費量の減少に伴なう国策を受けて生産量が減少すると見込んでおり、2012年の生産量を05年の86パーセントに当たる3万700トンと算出。それに伴ない生産額も減額、米穀類全体の生産額は05年の92パーセントに当たる78億円としている。果樹、きのこ、畜産についても生産量の減少に伴ない生産額の減額を想定。一方、野菜についてはブロッコリー、アスパラ、シロネギなどの主力品目を中心に生産量を増やし、生産額増につなげたいとしている。花きは効率的な生産技術の徹底、オリジナル品種の育成などによって収量、単収をアップし、生産額目標も05年の生産額より7パーセント多くなっている。
 たたき台を受けて花き生産に従事している委員からは「生産量を上げて単価を上げるのはシビア。目標達成には思い切った面積アップが必要だが、生産コストが上がり、販売力がなくなる中で設備投資にお金をかけようと思う人はいない」と指摘。また、畜産の関係では乳用牛の生産努力目標が05年の78パーセントまで落ち込む見込みが示されたが、関係委員からは消費の低下、飼料の値上がりなどによって存続を余儀なくされている生産者も多いことから「的確な数値」とする一方、具体的振興策として肉牛に力を入れてほしいとする意見もあった。
 次回審議会は6月に開き、計画素案について協議する。

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