宮田観光開発4期連続の赤字
宮田観光ホテルなど経営する宮田村の第三セクター宮田観光開発(社長・清水靖夫村長)は27日、2007年3月期決算を株主総会で発表。当期損失1550万円を計上し、4期連続の赤字となった。売上高は前期比10・2%減の3億2600万円。人件費を1千万円減らすなど固定費の削減に努めたが、7月豪雨災害による客数減や経営改善に向けたコンサルタント会社との契約費用などが影響。改善の効果は出ているとして、08年3月期は黒字への転換を図る。
主力の観光ホテルは売上高が前期比9・8%減。燃料高騰によりこまゆき荘も5・5%減らした。
豪雨災害により学校集団登山の中止など影響をまともに受けた中央アルプス3つの山荘の売上は、14・2%の大幅減。
当期損失を補うため利益準備金1050万円は全額取り崩した。
懸案の長期債務は計画通りに返済し、当期だけで3千万円ほどを償還。残高は4億6千万円となった。
役員人事は3月31日付で清水忠夫副社長が退職。200万円の退職金と、コンサルタント会社との契約費用総額930万円のうち470万円を当期に計上した。
同社はソフト面の改革を断行。社員が担当の職場以外もこなすなど、コンサルタントも入れて業務改善を図っている。
ディナーショーの開催や宴会食事の見直しなど、地元ニーズの掘り起しにも着手。学校の合宿利用などを積極的に呼び込む営業活動も強化する。
こまゆき荘は、入浴料を現状で維持。ホテルよりも安い宿泊をアピールするなど、サービス充実で対応する。
株主総会では、多額に及ぶコンサルタント費用や今後の経営見通しなどが質問にあがったが、清水社長、小田切英夫副社長は「数字を示すなかで経営方針を明らかにしていく」とした。