宮田養魚場閉鎖も後処理は依然宙に
半世紀近い歴史に幕
天竜川漁業協同組合が管理運営する宮田村新田区の宮田養魚場が31日、半世紀近くに及ぶ歴史に幕を閉じる。
かつて学校の教科書にも掲載されたことがあるというマスの養殖、採卵事業。長年はぐくんだ地域の水産技術が消滅してしまうと、関係者の惜しむ声も強い。
一方で、同じく閉鎖する飯島町の飯島養魚場とあわせ、相当数の魚が残っているなど、後処理は宙に浮いたままだ。当面漁協役員が交替で出向き管理する方針だが、安全面など憂慮する声もある。
閉鎖決定から3カ月近く経過しており、対応の鈍さも否定できない状況だ。
宮田養魚場では閉鎖を受けて、組合員に配当する魚の出荷に追われたが、閉鎖後も相当数が残る見込みだ(29日撮影)