県中期総合計画にかかる地域懇談会
県は5日、県中期総合計画(仮称)の策定に向けた地域懇談会を伊那市の県伊那合同庁舎で開いた。市民団体代表者と総合計画審議会委員、行政関係者など約35人が参加。上伊那地区の実情を同計画に反映するため、各分野における問題点や今後の方向性について意見を出し合った=写真。
08年縲・2年を計画期間として県総合計画審議会が検討を進めている同計画は、少子高齢化やグローバル化などといったさまざまな現状を受けて今後の県づくりをどう進めていくべきかを示した県運営の基本となる総合計画。審議会の答申を受けて12月県会に提案する予定となっている。
同懇談会は策定に当たって地域の意見や提言を聴取するためのもので、各方面で活動する上伊那の地域づくり活動代表者、有識者など約25人が集まった。
各参加者は、それぞれが関わっている分野の現状や今後に向けた思いなどを提言。
社会教育の視点からは、「日本には昔から培ってきた“情緒”がある。これからはこの情緒を、いかにして子どもたちの中に養成していくかを具体的に示して方針を展開してほしい」という意見があったほか、子どもたちの地域離れが進んでいる現状から「長野県に戻ってきて地域を担っていく人材を育てていくのも教育の役割」とする声もあった。
最後に同懇談会に参加した審議会委員は「豊かさの尺度は地域で作っていくもの。それをしっかりと築いて計画策定を進めていきたい」と語った。