【記者室】はしか予防接種に補助を
多くの大学などが休校に追い込まれた麻疹(はしか)の大流行は県内では諏訪地区にまで及んだが、伊那保健所によると上伊那での発症の報告数は例年とさほど変わりはなく、今のところ影響はないようだ▼しかし油断は禁物。患者と一瞬すれ違っただけでもうつるほど感染力は強く、世界では年間30万人以上が死亡している。はしかを発症した人は免疫ができるため、その後は二度とかからないとされる一方で予防接種の効果は終生とはいかず、抗体は10年程度で消えてしまうという▼小学校就学前に接種しただけでは安心できないのだ。それでも確実な予防方法はワクチンしかない。行政はこの機会に10代以降の接種希望者への費用補助を検討してみるべきではないか。(白鳥文男)