ALT採用で学習に広がり
上伊那地方で唯一、教育現場に外国語指導助手(ALT)がいなかった宮田村。本年度同村教育委員会は初めて採用し、宮田中学校に豪州出身のアダム・コラールさん(34)が着任した。授業を補佐するだけでなく、生徒たちが日常的に英語にふれる機会を提供。宮田小学校のクラブ活動にも協力するなど、子どもたちの視野を広げる意欲に変化をもたらし始めている。
宮田中の生徒会活動。子どもたちと陽気に英会話でふれあうアダムさんの姿があった。
昨年度まで宮田小、中学校は、県立赤穂高校(駒ケ根市)のALTを年に数回招き授業を行ってきたが、村は国際教育充実の観点などから常勤採用を本年度初めて予算化した。
「日常的に英語であいさつしたり、話してくれる人がいることは大きい。積極的に英語であいさつを返す生徒の姿も目立ってきた」と唐澤久樹教頭。
宮田中の授業支援が主なALTの役割だが、宮田小学校はクラブ活動に新たに英語クラブを発足させ、アダムさんを講師に招いた。
女子ばかり7人の部員は当初、慣れない英語に戸惑いも。しかし、ゲーム感覚も取り入れながら楽しく教えようとする姿勢に、児童の学ぶ意欲も積極性を見せ始めている。
村公民館もアダムさんを招いた講座を開こうと構想を練り始めるなど、地域も巻きこんだ学習の広がりに関係者も期待を寄せている。