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高山植物等保護対策協議会南信地区協議会が本年度からシカ、サルなどの被害状況把握と対策の検討開始

 南アルプスや中央アルプスなどで高山植物のシカなどによる高山植物の食害が深刻化する中、高山植物等保護対策協議会南信地区協議会は本年度、シカ、サルなどの被害状況把握と対策の検討に取り組む。本年度は南アルプス南部におけるシカの、中央アルプス千畳敷カールでのサルの食害を調査。その後の対策については未定だが、必要性があれば関係機関の協力を得ながら進めていきたいとしている。
 同協議会は従来、入山者による高山植物の踏み荒らし防止などに重点をおいた対策措置を講じてきたが、昨年南アルプス北部において実施した調査の結果、お花畑などにおいてシカの食害が深刻化していることが判明。また、人との距離が縮まったことに伴ない、近年目撃情報が増えていた中央アルプス千畳敷カールのサルについても昨年初めて生息を調査。7月末から10月下旬まで間、50縲・0頭の2つの群れが17日間出現し、タカネヨモギ、オンタデ、イワスゲなど10種類ほどの高山植物を食べていたのを確認。実際にはそのほかの植物を食べいるものだと思われるという。 今後は更なる追跡調査で被害状況の把握に務めるが、個体数管理は難しく、ロープや網で保護できる範囲も限られてしまうため、具体的な対処策がないのが現状だという。
 また、入山者などの取締り件数は前年比114パーセントの972件と増加。主には写真撮影による踏み荒らしが目立ったため、入山者の保護意識高揚に向けた取り組みた保護パトロールなども強化していく。

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