駒ケ根市の東中 耐震工事遅れ
駒ケ根市の東中学校(小木曽伸一校長)体育館の耐震補強工事の計画が大幅に遅れている。当初計画では6月中旬に着工し、9月末に完成する予定だったが、入札の不調から工事業者がいまだに決まらない事態となり、完成は早くても約1カ月遅れの10月末となる見通しだ。工事は基礎や鉄骨はりの増強など体育館全体に及ぶため、工期中は安全面の問題から使用ができない。生徒会の最大行事である文化祭(10月12、13日)をはじめ、学校運営への影響が心配されている。
入札は5月8日に14社が参加して行われたが、いずれも予定価格を上回り、落札されなかった。これを受けて市教育委員会は見積もりを委託した業者に積算の見直しを指示。その上で6月25日に2回目の入札を行う。
同校では工事による生徒への影響を最小限にとどめようと、今年に限り、夏休みを例年より4、5日長い29日間としたり、体育館を使う授業を水泳に振り替えたりするなどの調整を図っているが、工事の遅れにより影響はさらに大きくなりそうだ。特に文化祭は体育館なしでは例年並みの開催は困難。このため学校は日程を繰り下げることも考えたというが「3年生の高校受験への影響を考慮するとそうもいかない」とため息をついている。
学校は18日にPTA評議員会で経緯について説明したが「工期が決まってこないことには対応のしようがない」と工事の遅れに戸惑いを隠せない。市教委は工事業者が決定次第学校に説明し、今後の日程について理解と協力を求めることにしている。